今回は、位相についての簡単な説明と位相に関する機能『位相反転/フェイズスイッチ』について解説していきます!
DTMをやっている方なら位相という言葉は聞いた事があると思いますが、具体的にどのような働きや影響があるか、いまいち理解しきれてない方も多いのではないでしょうか?
位相の関係を調節してあげることにより音の印象はガラッと変わってきますので、ぜひ参考にしてみてください!
位相について
まず初めに位相について解説していきます!
位相の話は掘り下げると難しくなるので、今回は必要最低限な部分を簡単に説明していきます!
位相【Phase:フェイズ】とは、音の波:波形のことをさします!
オーディオデータの波形を拡大すると細かく見れるやつです!(↓こんなの
位相にはプラスとマイナスがあります。上記画像だとセンターラインより上がプラスで下がマイナスになります!
位相の特徴
位相の特徴で抑えておかないといけない事が1つあります。
それは『位相は打ち消しあう』という事です。
位相のプラスとマイナスの関係によって音が打ち消されます。
上記画像はキックの位相(デフォルト状態の位相:正相)になります。
このキックの位相を位相反転して、プラス/マイナスを反転した位相:逆相を用意します。
左のトラックが正相 / 真ん中のトラック逆相です。
この2本トラックのを同時に再生すると、位相が打ち消し合い音が消えます。
画像を見るとマスターフェーダーの音量が消えているのがわかると思います!
位相のズレ
位相のズレとは、上記で説明した位相の打ち消し合いが原理で発生するトラブルです。
ミックスやマスタリングの際に『音痩せして細くなった』とか『音が変になったり悪くなった』場合、位相のズレが原因の可能性があります。
楽曲の中にはオーディオデータ/MIDI音源など様々な楽器の位相が混在しているため、各楽器の周波数が干渉して特定のトラックに問題が起こります。
また、プラグインの使用によって位相のズレが発生することもあります。
このような際に位相反転を行う事で、問題を解消/緩和する事ができます!
位相反転/フェイズスイッチの使い方
位相反転/フェイズスイッチの使い方について解説していきます!
位相を反転させる方法は2種類あります!
- Dawの機能を使った位相反転
- プラグインを使用
Dawの機能を利用する場合は、お使いのDawによって手順が異なるため割愛させていただきます。
プラグインを使用する場合は『位相反転/フェーズスイッチ』を使います!(↓こんなやつ
EQなどによくついている『Ø』を押すことで位相が反転します。
試聴
最後に位相反転による音の変化を聞いてみましょう!
今回は分かりやすいように極端に位相をずらした音源で作成しているのでご了承下さい!
音源は、キック単体の音を2本鳴らしています!
位相のズレ
位相がズレた状態
位相反転
プラグインによる位相のズレ
位相がズレた状態
位相反転
プラグインによる位相のズレを修正するだけで、音の印象はガラッと変わってパンチのあるキックの音になりました!
DTM(ミックス/マスタリング)するうえで位相は切っても切り離せない関係です、音がしっくりこなかったら位相反転を試してみてはいかがでしょうか!
位相を利用したMIXテクニックにMS処理というものがあります!
別記事で解説していますので、よかったら参考にしてみてください!