今回はバスコンプレッサー(Bus Comp)について解説していきます!
バスコンプはBusトラックにインサートして使うコンプレッサーになります!
DTMレッスンの生徒さんの中に、ごく稀に『低音(Bass)用のコンプ』と間違えて認識している方がいらっしゃるので間違って覚えてしまっている方は、この機会に覚え直してみてください!
バスコンプは音をまとめる際に非常に有効なツールになります。
基本的にどのコンプレッサーでも、バスコンプとして使うことができるので試してみる価値があるミックステクニックです!
【Bus Comp】バスコンプレッサーの特徴
まず初めにバスコンプレッサーの特徴について説明していきます!
バスコンプはBusトラックにインサートして使うコンプレッサーになります。
バラバラの各トラックを『Busトラック』を使って一つにまとめ『バスコンプ』を使ってあげることにより、まとまりの良いサウンドに仕上げることが出来ます!
聴き比べてもらうとバスコンプをかけた方が、まとまりのあるサウンドになったのが分かってもらえたと思います!
バスコンプを備えたプラグインによっては、トラック同士がくっつく事から『Gule(糊)』と表記している場合があります!
バスコンプを使うことで、音のまとまりが良くなりトラック同士が馴染んだサウンドになります。また、細かくBusをルーティングしてあげることで音圧の向上も見込めます!
バスコンプレッサーの設定と使い方
ここからは、バスコンプレッサーの設定と使い方について説明していきます!
手順1:Busトラックの作成
まず初めに、まとめたいトラックをBusトラックに集約していきます!
Busトラックの作成方法は、各Dawに合わせた作成方法をしてください。
ドラム:キック / スネア / ハイハット / タム / シンバル…
2mix:ドラム / ベース / ギター / シンセ / ボーカル…
これ以外にもストリングスや多重コーラスなど、まとまりをのあるサウンドを求める箇所に有効です!
手順2:コンプレッサーの選定
基本的に、どのコンプレッサーでもバスコンプレッサーとして動作させることは可能です。
しかし、コンプレッサーといっても様々なコンプレッサーがあり、どのようなトラックが集約しているかによって条件が変わってきます。
各コンプレッサーの特徴を抑えながら、選定してみると良いでしょう!
下記に代表的なバスコンプレッサーをまとめておきますので、参考にしてみてください!
選定が終わったら作成したBusトラックにコンプレッサーをインサートします。
【Waves】SSL Comp
アナログコンソールのSSL(Solid State Logic)4000Gのマスター・バスコンプレッサーのモデリングになります。
今回はWavesからリリースされているプラグインを紹介していますが、各社からリリースされている代表的なバスコンプレッサーになります!
SSLのバスコンプレッサーは有名なので、1つくらいプラグインを持っておいても損はありません!
【IK Multimedia】Precision Comp / Limiter
NEVEのステレオ・コンプレッサー33609をモデリングしたプラグインになります!
今回紹介しているTracks-5には、上記で紹介したSSLのバスコンプや1176といった往年の名器が数多く収録されています!
【Waves】API-2500
APIの2500バスコンプレッサーになります!
かなりクリアに仕上がる印象のバスコンプレッサーです!
手順3 :バスコンプレッサーの設定
バスコンプレッサーの設定を行なっていきます。
バスコンプレッサーのコツとして、軽くコンプレッションしてあげること!
今回紹介する数値は、あくまで一般的な基準です。
色々な設定を試してみて、より良い結果の設定を反映させてください!
レシオは1.5〜3
アタックは遅め / リリースは早め
GRは2dB前後でリダクション
レシオ(Ratio)
レシオは、1.5〜3くらいの低めで設定しておきます!
困ったら2で設定を進めた後、1.5や3くらいで聴き比べてみると良いでしょう!
場合によっては、4などを使うケースもあります。
アタック(Attack)
最遅〜アタックが無くならない箇所で、イメージに合わせて調整してあげると良いでしょう!
リリース(Release)
最速〜曲に合うリリース速度で、イメージに合わせて調整してあげると良いでしょう!
GR(ゲインリダクション)
GRは1〜3dBくらいで設定することが多いです。
激しくコンプレッションせずに、軽くコンプレッションするだけで十分な効果が得られます!
まとめ
今回はバスコンプレッサーについて解説していきました!
バスコンプレッサーを使うことで、音のまとまりが良くなり一体感を得ることができます!
ガラッと音の印象が変わるわけではありませんが、このような少しの変化がミックスを進めていくうちに大きな変化になり、より良いクオリティーの楽曲に仕上がってきます!
比較的に簡単に扱えるミキシングテクニックなので、ぜひ参考にしてみてください!